(27)維新号 銀座本店 ≪栗埜雪山≫ - 文字看板めぐり

岡村大が執筆! 書道広場の文字看板めぐり!

書道広場

書道と習字の専門サイト

(27)維新号 銀座本店 ≪栗埜雪山≫

 null 中華料理「維新号」の店舗は9丁目の土橋近くにもありますが、これは8丁目の花椿通りにある「銀座本店」に掲げられているものです。

 小さくて目立たない看板で、この写真は少し斜めから撮っています。正面には別の看板があってカメラの位置がここになってしまったのです。

 板の周囲を見るとかなりの貫禄で、年期が入っています。字は達筆で落款には「栗埜雪山」とありますが、この方のことを私は知りません。中国人風の書きっぷりですから、長く中国にいらした方ではないでしょうか。古くなってもこのようにちゃんと役目を果たしていて、これを大切にしている心が伺われます。好感のもてるいい作品です。

 文字の中を浅く浚って赤を入れています。このように、赤や朱を使うのは中国流です。赤や朱はめでたい色で、朱竹の絵なども好まれます。しかし日本にはそういう習慣がなく、赤い色を字に入れると「赤字」でイヤという人があります。なるほど商売が赤字では困りますね。というお国柄の違いで、銀座には赤い字の看板はほとんどありません。

 「号」は旧字で「號」と書いています。虎を乕とするのは「初唐」までの形で、774年の『干禄字書』でオカミが虎に改めたのです。書道では『干禄』以前の形がカッコウがよくてよく使われます。字形については私の「エッセイ論文コーナー」の「楷書字形の変遷」をご覧ください。

■維新号 銀座本店 創業1899年、100年を超える伝統の味。寧波出身の鄭余生が横浜に開店して以来の老舗。周恩来、蒋介石、魯迅も訪れた。
中央区銀座8-7-22 MARUGENビル 隣
   ℡03-3571-6297

掲載日時 2009 年 12 月 06 日 - PM 06 : 56

  • 前の記事:(26)銀座久兵衛 ≪児玉希望≫ 
  • 次の記事:(28)野の花「司」の「千客萬来」

「文字看板めぐり」のトップに戻る - ひとつ前に戻る

  • トップページ
  • 文字看板めぐり
  • 2010年8月の記事
  • 2010年7月の記事
  • 2010年6月の記事
  • もっと過去の記事

書道-習字で充実生活 ©2009

書道教室や習字教室より書道広場