2 日月盈昃 辰宿列張

2 日月盈昃 辰宿列張

    じつげつ えいしょく  しんしゅく れっちょう

(前文からの続きで)それが証拠に、日月は盈昃し、辰宿は列張しているではないか。

「盈(えい)」はみちる、あふれる。「昃」は欠ける、しぼむ。
「辰宿(しんしゅく)」は北極星や星座。
「列張(れっちょう)」はつらなって張り出している。

 古代の人が月の満ち欠けや星座の運行は大いなる変化、変動ととらえたのも無理はない。あれは宇宙的なスケールで大荒れになっているに相違ない、と考えた。
 前句の洪荒を「茫漠としている」と訳す注釈本もあるが、この句に続くのだから「荒」という字の意味を活かしたい。




【字形説明】
 呉の口を日にして書く楷書《※》も多い。行書・草書ではほとんどがそうである。篆書形《※》の日を上に乗せれば上記の「昃」のようになる。
 二本横線の上を折る。書道史の楷書ではこれが一般的な形である。
宿 篆書字形《※》ではウカンムリの下はニンベンに百である。楷書ではウカンムリの右とぶつかるので、横棒を延ばし、ニンベンに白(伯)としてしまった。

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