14 坐朝問道 垂拱平章

14 坐朝問道 垂拱平章

     ざちょう もんどう   すいきょう へいしょう

(およそ天子たるものは)朝廷に坐して、道を問う以外には手をこまねいて、何もしないでよろしい。それが平等なけじめ(平章)というものである。

 東洋の理想の天子像が示されている。道を問うという徳こそが天子に求められ、垂拱(衣を垂らし手をこまねくこと)していればよい。「拱」は胸元で両手を合わせる態。小ざかしい政治活動は下々が行う。徳治の基本である。

 そうすれば民は「平章(へいしょう)」なのである。「平」は平らか、平等なこと。「章」は区切り、けじめ。民主主義の時代から見れば身分の別があれば「平等」とはいえないが、封建制にあっては「けじめ」があって平等なのである。

文選読みでは「問」を「ぶん」と読む。

【字形説明】
 『干禄』によれば口口形(口ふたつ)《※》でも可。
 表記のように書くのは下が「土」だからである。古くは土に点をつけた。『康煕字典』ではこの字は「土部」に入っている。「旧字形」では下を「山」にする《※》が、『五経文字』ではこれを「訛」(あやまり)としている。
 「旧字形」では下の十のたて画を上に突き出す《※》が、『干禄』では表記の形が「正」とされた。金文では突き出ている。もとの字形が入墨に使う針だからであろう。《※》 『説文』は金文を知らなかったので変化形《※》を採用した。 字形的には誤った篆書である。

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