書籍紹介コーナー
このページでは、青渓会が作った書籍をご紹介いたします。画像をクリックしますと、拡大画像をご覧いただけます。
岡村天渓「楷書の世界」
お習字を習ってはいないけれど、
書の文化に興味のある人、
書を見ることが好きな人、
今日の書作品にどことなく違和感を抱き、安直な書ではなく、本格的な、正統な修練にもとづいた書を探し求めている人、
これらのかたのために本書を編纂しました。もちろん、お手本としてもご活用いただけます。
特色
1 書きたい楷書の筆法がすぐに引ける
2 楷書とは何かを知ることができる
3 解説を読んで楷書鑑賞の世界を広げられる
4 楷書手本としても使える
筆者・岡村天渓は日下部鳴鶴の弟子である御手洗南渓に師事し、鳴鶴の楷書を徹底的に極めた書家です。その書業は五体全般にわたっていますが、とりわけ楷書の書法の精緻な美しさは、知る人ぞ知る独自の世界を現出しています。死後15年ほどたって本書の出版により、天渓楷書の世界を味わってください。
岡村大先生のコメント
天渓の楷書の本が、このほどようやく刊行の運びとなりました。
出版元である檜書店は神田小川町にある謡曲関係の出版物(特に観世流)のしにせであり、和綴じの出版物を定期的に出している稀有の出版社です。
おかげさまで、このささやかな本もいっぱしに出版の流通経路にのるわけで、日本橋の丸善や旭屋、八重洲ブックセンターなどにも並びますが、製本は一冊一冊すべて手作業のため、せいぜい1ヶ月に40冊くらいしか作れません。
したがって、当面は各方面へ寄贈することになります。
書店に出回るのは実質的には11月末ごろかと存じます。
この本は岡村天渓「楷書の世界」とわかりやすい題にして、お弟子さんの編集、私が監修、解説という形態になりました。
内容は天渓の楷書の集字であり、五十音順に並べて、楷書の筆法がすぐに引けるようになっています。
もちろん楷書手本として使うことも可能です。巻末には解説も加えました。
楷書鑑賞の手引きとして、参考になれば望外の幸せです。
岡村大