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118 翆華 巻飛雪 熊虎 互阡陌
翆華 飛雪に巻き 熊虎 阡陌に互る
兵を屯す 鳳凰の山 帳殿に涇渭 闢く(杜甫)
作者 佐藤栄子
行書 書額 半切1/2
出典 杜甫 八哀詩之一「贈司空公思禮」
制作 2015
番号 会00118
翆華の御旗(天子の御旗)は飛雪の中に巻き、熊虎(ゆうこ)の旗(軍旗)は四方の路にひるがえっている。天子は鳳凰山に兵隊を駐屯させ、帳の御殿をもうけて、涇水と渭水の両河を開掘合流せしめた。
時の天子は粛宗(玄宗の次)で安泰な御世を歌ったもの。
20字を三行に書く場合、真ん中の行がむずかしい。右の第一行目の字がエネルギーを放射して中央を侵すから、それに押されて二行目の中心線が左に撚れてしまうのである。これは「まあまあ」である。
作者 : 4.会員
掲載 : 2015/11/12