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人更ねて少き時無し 須らく惜しむべし
人更(かさ)ねて少(わか)き時無し
須らく惜しむべし(和漢朗詠・野)
「更」は「かさねて」と読み慣わしているが、「更に・・・なし」と打ち消しの語を伴って強めているとも読める。
また「更」は動詞の「経る」の意味もあり、「不更事」は「事をへず」(経験を積んでいない)の意味となる。「人更」を「人ふれば」と読んでみよう。
「ひとは歳をかさねれば、もう若いときはないのだ。須らく(今を)惜しむべし」となり、若者に言う言葉というよりは、年寄りへの、なかなか含蓄のある言葉となる。ただの強めの意味よりは面白い。「かさねて」という和漢朗詠の読みは、そういう気持ちをこめたものだろう。
行書 書額 紙本濃墨 36×94
出典 和漢朗詠集47(野は小野篁の通称)
作者 黒田 絢
制作 1998
撮影 タカヒコ
番号 会00026
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/11/09
