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148 樂酒飮 長久富
酒飲を楽しみ 長久に富える
隷書
作者 菊地裕一
書刻 朴板 薬研彫
古代箔押 23×52
出典 漢代の磚
制作 2019
番号 会00148
漢代の磚は粘土を焼成した建築材料で、床や壁面を飾るタイルのようなもの。古隷で書かれ、面白い字が多い。
古典を範として書刻作を作ることをまず学ぶ。自己流でやっているといずれ行き詰まる。
朴の板に薬研彫り、表面は古代箔を押した。写真では箔の色がよく見えないが、実際は微妙な色むらがあり、趣きがある。
薬研彫りという単純な文字彫り込みは光の当たり方によって表情を変えるのが見せ場である。この写真はやや上方からの光なので、もう少し左上方からのライテイングを試みたいところだ。
「富」が「とむ」では金持ちになるだけのようだから「さかえる」と読んだ。「ゆたかなり」でもよい。
作者 : 4.会員
掲載 : 2019/08/25