会員の作品
春眠不覚暁 処々聞啼鳥
春眠暁を覚えず 処々に啼鳥を聞く
夜来 風雨の声 花落ちること知る多少(孟浩然)
二つ前の野呂純子の「かな書の漢字」とこれとを比較していただきたい。こちらは漢字専門家の筆法。
このように両者の違いを知った上で、それぞれを鑑賞すると面白さも倍増する。
漢字の線の特質はいくつもあるが、とりあえずひとつだけ上げておこう。漢字は筆をタメて(=矯めて)書く。(筆の)腰の弾性を利用するのである。弾性とは筆の毛の反発力を言う。反発力を誘うには矯めて、圧力を加えねばならない。始筆がその鍵を握る。
かなの場合は線の流れが命なので、ゴツゴツしては流麗な線ではないだろう。そこで、入筆で筆を矯めたりしない、というような基本をわきまえてご覧になってください。
作者 齋藤松溪
楷書 書額 半切1/2
出典 孟浩然「春暁」
制作 1998
番号 会00055
作者 : 4.会員
掲載 : 2010/01/09
