2008年9月 会員の作品
竹径 幽処に通ず

竹径 幽処に通ず(常建)
「径」は「まっすぐな小道」をいう。曲がりくねる道ではないので「近道」である。どこに通じているかというと「幽なる処」である。
その「幽」であるが幺(よう)が二つで「糸たば」を表わす。下側は「山」のように見えるが、卜文や金文では「火」の形になっている。糸束を火に薫じて黒くなったものが原意である。「暗いところ、深いところ」「幽玄な趣」と解せる。
竹にも「まっすぐ」のイメージがあり、「まっすぐに、迷うことなく幽遠をめざす」という筆者の気持ちがこめられたものであろう。その思いは幽の原義とは逆に暗くなく、赤々と燃えている。
篆書 書刻 楹額 ケヤキ板 平彫
朱 25×100
出典 常建
作者 町田由溪
制作 1998
撮影 タカヒコ
番号 会00023
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作者 : 4.会員
掲載 : 2008/09/28 上に戻る
谷川のにごれる底を

谷川のにごれる底を澄ましつつ
をし照る波に流しいでつる(西行)
歌意は「川底を清めながら、輝く波とともに汚濁を流し去ってしまう」ということで、石塚作品(番号 会00021)と同様、西行の出家の感慨だろう。川の浄化作用を「をしてる波」の輝くイメージで勢いづかせている。やはりどこか悲壮な覚悟がにじみ出ている。
現代の河川の汚染とは違って、自然の浄化作用なのだから、それが「仏のはからい」であるという結論に説得力があるが、今ではそうはゆくまい。
かな 書軸 紙本青墨 55×170
出典 西行
作者 野呂純子
制作 1998
撮影 タカヒコ
番号 会00022
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作者 : 4.会員
掲載 : 2008/09/21 上に戻る
