2008年6月 会員の作品
平常心

シナ(キヘンに品と書く)の大きな板に三字。全面に柿渋を引いて補強し、文字は胡粉。
さまざまな場面で平常心を保つことの難しさを痛感する。かと言って、リラックスしすぎてもダメだし。
すべて「ほどほど」は困るが、肝心なところで肩に力が入ってダメになってしまうのを見ると、とどのつまりは「不断の稽古」しかないようで・・・。
楷書 書刻 シナ板 彫込 柿渋塗装 文字胡粉 43×100
作者 神田睦則
番号 会00007
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/28 上に戻る
久方の 天の香具山 この夕べ

ひさかたの 天の香具山 この夕べ
霞たなびく 春たつらしも(万葉集)
かな書の「書刻」作品はあまり見かけない。特にこの位の大きさのものには、めったにお目にかからない。
その意味で、この作品を紹介するのは、青溪会の新しい試みを示したかったからである。
カツラ板に朱漆を引き、金砂子をほどこしている。料紙の豪華さは板にも応用できる。彫りは輪郭をふちどる筋彫り。
かな書は全体に線が細いので、ふちどりには限度がある。
かな 書刻 額 カツラ板 筋彫 朱漆 金砂子 35×130
出典 万葉集
作者 野呂純子
番号 会00006
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/26 上に戻る
吾が生は夢幻の間

人生夢まぼろしの如くなり。だから「どうなってもいい」のか「一刻一刻が貴重」なのか。
あまり力みかえらずに、時には夢幻だと思ってみたらどうでしょう。
篆書 書刻 扁額 カツラ板 銀鼠 金箔押 125×35
出典 陶淵明
作者 町田由溪
番号 会00005
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/26 上に戻る
下馬して君と酒を飲む

下馬して君と酒を飲む 君に問う「何の之(ゆ)く処ぞ」と
君は言う「意を得ず 帰りて南山の陲(ほとり)に臥す」と
但(た)だ去れ 復た問うこと莫(な)からん。白雲は尽くること無し
友達を見かけたので馬をおりて、ともに酒をくみかわした。
君に聞いてみる。「ところでどこへ行くところだったのかい?」
君は言う。「意にそまぬことがあって、これから南山のふもとの自分の家に帰って寝るとこさ」
「行きたまえ。これ以上は問うまい。白雲はまだまだ現れるだろうから」
安閑と役職に居座る者もいれば、意を得ざれば憤然と職を辞する者もある。この友達は気骨のある人だったのだろう。
友人の将来を確信する友情が、最後の「白雲は尽きること無し」ににじみ出ている。
楷書 書刻額 セラミック板 彫込 薬研彫 彩箔押 106×68
出典:王維
作者 齋藤松溪
番号 会00004
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/26 上に戻る
平常心

陶板に古代呉須で字入れして焼成。焼成は八王子焼窯元・工藤孝生先生の手をわずらわせた。
青溪会では10年ほど前から、陶板制作の実習をおこなって研鑽を重ねている。素焼きの陶板は呉須を吸い込んで書きにくいので、少し湿った粘土の上に書く。呉須というのは、ネズミ色の絵付け絵具だが、焼くとこのように深いコバルトブルーに発色する。もちろん工藤先生が還元炎の調整をしてくださっているわけですが。
草書 陶板額 古代呉須 45×50
作者 蒲田令望
焼成 八王子焼窯元 工藤孝生
番号 会00003
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/23 上に戻る
温恭なること 朝夕

温恭なること 朝夕(ちょうせき)
つねに温恭でありたいものだが、体調だってあるし、悩みは多いし、朝夕にとがった顔にもなろうというもの。せめてこの額を見たときには表情をやわらげてトレーニングに励むとしようか。
この板はイチョウである。肌がきめ細かく、白くやわらかい。小さな斑点があるのはヒコバエの跡であろうか。初心者が彫るには適している。やわらかく水に強いのでマナイタになることは皆さんご存知の通り。
篆書 書刻額 イチョウ板 文字色白群青 55×35
出典 詩経・商頌
作者 高倉朋溪
番号 会00002
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/23 上に戻る
民は徳恵を歌い 穆らぐこと清風の如し

民は徳恵を歌い 穆(やわら)ぐこと清風の如し
文字は「莱子侯刻石(らいしこうこくせき)」に学び、文は「西峡頌」からとった。初心者はこのように古典を範として制作するのがよい。
これは大胆な色使いが奏功している。たった二色でありながら、刻りのインパクトはなかなかのものである。
隷書 書刻 楹(えい)額 カツラ板 紅漆研出
34×130
出典 西峡頌
作者 神田睦則
番号 会00001
大きな画像
作者 : 4.会員
掲載 : 2008/06/23 上に戻る
