
キッズコーナー
74 寒山転蒼翠
寒山転(うた)た蒼翠(そうすい)
秋水(しゅうすい)日に潺湲(せんかん)
杖に倚(よ)る柴門(さいもん)の外
風に臨んで暮蝉(ぼせん)を聴く
(王維)
作者 小嶌裕貴(中2)
書額 紙本濃墨 25×35
出典 王維
制作 2013
番号 児00074
これらの裕貴の作品はここ青溪書苑で今年1月に行った「小嶌裕貴書作展」に並べたものである。五言絶句をこのように所定の紙に収めることは大人でも難しい。一画一画、丁寧に、穏やかに筆を運んでいる。線の太さも安定している。多少のアンバランスはあっても、これは年齢と共に成長するので、あとは時間の問題である。
中学2年という年齢は男の子には中途半端な時期で、少年から青年に脱皮する直前だと思えばよい。この字を見れば、はや貴公子となる寸前である。小学校1年生のときから見ている私にとって、これからの「仕上げ」が正念場となる。
作者 : 5.キッズコーナー
掲載 : 2014/03/10