岡村友子の作品
とうとうたらりたらりら

とうとうたらり たらりら
たらりあがり ららりとう
ちりやたらり たらりら
たらりあがり ららりとう(神歌)
ご存知ない方にちょっと説明させていただくと、これは能「翁」の冒頭、三丁の鼓にのって、シテの謡い出しである。「翁」は「能にして能にあらず」といわれていたが「能にあらずして能なり」と名言を付したのは故斉藤太郎氏(観世誌・主筆)であった。ことほどさように「翁」は型破りの能であるが、新春の「翁」ほど「お能を見た!」という気持ちにさせるものはない。
「とうとうたらり」というのは、すでに世阿弥の時代でさえ意味不明だったようで、ひたすら神聖侵すべからざるものとして伝えられてきた。この謡に限って「翁」といわず「神歌」というのも、それを示すものであろう。
この板は密度の高さでは折り紙つきの紫檀。小ぶりではあるが、さすがにズシリと重い。彫ったのは私だが、書き手には「序破急」をつけて、と注文を出した。
かな 書刻 紫檀板 彫込 胡粉 15×75
出典 神歌
制作 2006
刻者 岡村大
撮影 ストゥディオ・キャトル
番号 00013
部分画像
作者 : 2.岡村友子
掲載 : 2008/08/01
