岡村友子の作品
新古今(8)

またも来む 秋をたのむの 雁だにも
鳴きてぞ帰る 春のあけぼの(摂政太政大臣)
摂政太政大臣は藤原良経。79首も収録されている代表的歌人。歌意は「また秋になったら来ますよと頼みにさせる雁ですら、さすがに別れの春の曙ともなれば鳴きながら北国に帰ってゆくのだ。ましてもう帰ってこない人と別れた私だもの。泣かないでいられようか」と、権力の中枢部にあった人に似合わず、かなり女々しい。この歌を贈られた女性も溜飲を下げたことであろう。本心ではなくとも、これが女性と別れるマナーというべきものである。せいぜいココロしておき給え。
かな 折本 36×21
出典 新古今和歌集 1186
制作 1972
番号 友00094
作者 : 2.岡村友子
掲載 : 2011/07/01
