2008年9月 岡村友子の作品
げにのどかなる東山

げにのどかなる東山(謡曲・熊野)
「ふとん着て寝たる姿や」と後世の人は喩えたが、東山を見て、よくぞ言いたり、と思うのは私だけではあるまい。室町時代にはもっと上品に「げにのどかなる」と謡われて、これも至言であろう。
語句が短いのでこの際、変体仮名を示しておこう。
に=丹、と=登、か=可、な=那、ま=万
大きな画像
かな 書額 鳥の子紙 金砂子 12.0×12.2/44.9×45.1
出典 謡曲・熊野(ゆや)
制作 2006
撮影 ストゥディオ・キャトル
番号 友00023
作者 : 2.岡村友子
掲載 : 2008/09/28 上に戻る
色めくは春のしるしかや

色めくは春のしるしかや(謡曲・羽衣)
本文は「げに花葛(はなかづら)色めくは春のしるしかや」であるが主語を省いている。これが書の面白いところで、もちろん謡をご存知の方なら「げに花葛」がすぐ思いつくのだが、知らなくとも一向にかまわない。「何が?」とイメージを泳がせれば、その人なりの世界を楽しめる。人によって「空模様」かもしれないし「風にただよう沈丁花の香」かもしれない。私など俗物は、銀座を歩く女性のファッションに、いち早く「色めく春」を感じてしまうのである。
なお作品紹介のトップ・番号「友00001」にも、もう少し長くここのところを取り上げている。作者好みの「くだり」なのであろう。
かな 書額 鳥の子紙 金砂子 16.1×16.5/37.8×38.3
出典 謡曲「羽衣」
撮影 ストゥディオ・キャトル
番号 友00022
大きな画像
作者 : 2.岡村友子
掲載 : 2008/09/21 上に戻る
