岡村天渓の作品
心に知る 本自ら同じ

心に知る 本自ら同じ 欣びと怨みの無き所以なり(王安石)
「本自」は「もともと」ということで、もともとは同じ人間なんだ、とわかっているから、よろこんだり怨んだりしない、という意味。王安石が相国寺で芝居見物をしたときの詩。役者が演じ分けているだけだから、身分の上下があっても気にならないことを言っている。
本自同(もとはといえばみな同じ人間)と思えば、差別だの格差だのはなくなるはずだ。現代に生かして読めばそうなる。
落款印が左下にあるから、右上からはじまるとして、今の人はうっかり横に読んでしまいそうだ。漢字はたてに書く。「心知」で、次行は左にくる。次行は「本自」と、わかっていても私などはつい横に眼が走り「心本同」と読んでしまう。ついでに読んでみれば「心は本同じ。欣びを以って知らん。自ら怨み無き所を」 あら、読めてしまった。このほうがいい、なんて言わないでください。タワムレただけです。
隷書 書額 紙本濃墨 55×40
出典 王安石
番号 天00013
作者 : 1.岡村天渓
掲載 : 2008/07/05
