岡村天渓の作品
空山 人を見ず

空山人を見ず 但だ人語の響きを聞く
返景深林に入り 復た青苔の上を照らす(王維)
有名な王維の詩。唐詩選にもある。
天溪65歳ごろの昭和52年(1977)の作と思われる。この時期、王維の詩を行書で多く書いている。
「人」が二字、「入」もあるから、この三字が見せ所。行書作品のメリハリは、ひとつの文字のなかに肥痩をうまく組み合わせ、しかも調和がとれていなければならない。詩趣からして静寂感が鑑賞のポイント。
表装は絓絹(しけきぬ)の三段。本金の一文字がつき大和仕立てだが、本来この横幅だと柱(左右の青い部分)も太くする。それを半分に細めて、茶人好みの洒脱な仕立てにした。この表装を半憧補(はんどうほう)という。
行書 書軸 紙本濃墨
出典 王維
番号 天00004
大きな画像
作者 : 1.岡村天渓
掲載 : 2008/05/30
