岡村天渓の作品
啜啄食紫芝

啜啄(てったく)して紫芝を食(は)む(寒山)
啜(てつ)は「すする」、啄は「ついばむ}。二字で「ズルズルすすって、クチャクチャ噛む」。鳥が紫の芝草を食べている。紫は神仙のものに使われる色で、紫芝(しし)は霊芝(れいし)とも言う。とすればこの鳥は霊鳥で神仙と同じものを食べていることになる。
寒山は自分を霊鳥になぞらえて、神仙の食べるものを自分も食べているのだと言う。俗人の食べるものとは違うんだ、と言いたい。それはとりもなおさず「詩作」のことで、「ズルズル、クチャクチャ」とはやや謙遜したつもりらしい。
天溪の紫芝は「書作」である。啜啄という行儀の悪い表現が気に入ったものと思われる。
青墨で珍しく渇筆(かすれ)を用いている。
隷書 書額 紙本青墨 サイズ不明34×70くらいか
出典 寒山
番号 天00043
作者 : 1.岡村天渓
掲載 : 2009/05/02
