岡村天渓の作品
黄門茶寮
黄門茶寮(こうもんさりょう)
これはさる茶室にかけるために依頼された作品。なぜ黄門なのかは今の私にはわからない。
緑の染紙に太く書かれた力作。
ふつうこのくらいの作品を作るためには、サラサラと書いてしまうんでしょう、とよく言われるが、もちろん最後の一枚は10分とはかからない。しかし、このために染紙を1反は買うのである。1反は100枚。100枚ほとんどを消費して、ようやく一枚を選ぶのである。その背後には99枚の悪戦苦闘のシカバネがある。もっと言えば、何十年もの修練の積み重ねも加わっている、ということで、私が「力作だな」という場合は、そういう目線がついはたらいてしまう。
しかし苦闘が見え見えではダメなので、「サラサラお書きになったんでしょう」と言われるのは、ある意味で、うれしい誉め言葉に聞こえるわけである。
行書 書軸 染紙濃墨
個人蔵
番号 天00034
作者 : 1.岡村天渓
掲載 : 2009/03/08
