2009年12月 岡村天渓の作品
錬薬空求仙 読書兼詠史
薬を練って空しく仙を求め
書を読んで兼(ま)た史を詠ず(寒山)
丹薬を飲むと仙人になれるというので、一生懸命に薬を練っている。読書して歴史を知り、それを詩に詠じたりする。
どちらの行為も俗人にありがちのことだ。わかったつもりでいても空しい。寒山の俗界にあったころの反省。
錬は練習の練(糸ヘン)にしている。金ヘンよりよいと考えたのであろう。
「仙」の旧字は「僊」である。
「兼」は軽い接続詞(and) だから、「また」と訓じてみた。
草書 半切 紙本濃墨
出典 寒山
制作 1970
東京 個人蔵
番号 天00054
作者 : 1.岡村天渓
掲載 : 2009/12/19
清泉石上流

清泉 石上に流る(王維)
王維のこの詩はこのギャラリーのはじめのほう(番号00018)にもある。「明月松間を照らし、清泉石上に流る」の後半である。石上「を」でもよいかと思う。送りがなは好みの問題で、「松間に照り」とも読める。王維の詩らしくビジュアルである。これは「天溪書作集(1993刊)にも収録している。
ズ太い行書でズカリと書いている。石という字の斜めの線を活かして左下に泉の水を導こうとしている。紙面に文字をどう散らすか、という工夫が問われるわけである。
行書 茶掛 20×34/89×45
出典 王維
制作 1981
番号 天00053
作者 : 1.岡村天渓
掲載 : 2009/12/02
