岡村大の作品
般若心経
般若心経
玄奘訳の般若心経は王羲之の集字による「大唐三蔵聖教序」碑が最もオリジナルに忠実である。ただし「写経」という分野では宗教上の伝統というものがあるから、「佛説摩訶般若波羅蜜多心経」としたり「一切顛倒」としたりしている。私は書としての「般若心経」に徹して、あえて世の中の「写経テキスト」に依拠しないほうを選んだ。そのために「集王聖教序碑」と出典を付け加えて、識者への注意を呼びかけている。テキスト確定については私の小エッセイに概略を書いておいた。
この表装は泥紙を使っている。今では貴重な手造り和紙で、人間国宝級の職人技の所産である。普通「経仕立て」といえば、中廻しに緞子、天地の一文字は金襴などと、いかにもお寺さん好みになるが、これは書としての写経なので既製概念とは距離をおいたつもりなのである。字が小さいので拡大図をつけた。拡大図ちょっとボケていてすみません。
楷書 書軸 紺紙金泥 45×26/58×109
出典 玄奘訳「般若心経」
制作 2010(第24回青溪会書作展)
番号 大00075
作者 : 3.岡村大
掲載 : 2010/06/25
