岡村大の作品
平々凡々
前にも紹介したように、この文句はいくつも作っている。
これは小さい陶板であるが、ちょっとばかり面倒な手順をふむ。
まずホウの板に文字を彫る。これを本体としてメガタ(雌型)をとる。この後、陶芸家・工藤先生の工房に行って、型を粘土に押し当てて陶板ができる。字に呉須をちょっとつけて、あとは乾燥、蝋引き、焼成をお願いする、といった段取りである。焼成するとやや縮むので、用意した額にピッタリ合うように焼きあがってくれるとありがたい。とは言っても、これは最初のホウの板の大きさが勝負で、工藤先生のあずかり知らぬところである。粘土の時はキリリと文字が立ち上がるくらいがよい。焼くと左右5ミリほど縮むせいか、文字が平たく丸みをおびて、やさしい感じになる。
この額縁は蒲郡の木工所の作で材はタモである。珍しい形が気に入って、いくつか注文したが、机や椅子の端材で作るから、いつもあるとは限らない。(大抵ないのである。) 面倒な手順と言ったのはこの額の入手も含めてで、「やれやれ」と安堵の胸をいくつか撫でおろさなければ、作品とはならんのである。 いやはや。
篆書 陶板 呉須 20×21.5/4.7×6.2
焼成 八王子焼窯元・工藤孝生
制作 2002
番号 大00048
作者 : 3.岡村大
掲載 : 2009/06/14
