4-9 扇面考 扇面の歴史 1 起源
扇は日本人の発明したオリジナル・グッズか、それとも中国起源なのか、古くからさまざまに言われていますが、よくわかりません。
中国には団扇(だんせん)の伝統はあり、これは「うちわ」のかたちです。偉い人の後ろに傘を持った人と、団扇を持った人とが控えている絵があります。(右)団扇に絵や字を書くことは今も中国のお家芸ですが、日本ではあまり定着しませんでした。
この団扇が、果たして折り畳み可能な扇子状のものに発展したかどうかは、実際に実物が発掘されないかぎり特定できないわけで、現在のところこれと言った決め手はありません。
中国の宮中での儀式に使われる笏(しゃく)が発展したという説もあります。これは衣冠束帯という正装の際に右手に持って容儀を整えるものですが、裏面に式次第等のセリフを書いて、貴人の前で粗漏のないようにできる、いわばカンニングペーパーの役割もあったようです。
一枚では足りなくなれば笏を重ねて、その下端に紐を通せば簡易扇子の出来上がりです。
これが扇子の起源だとする説は説得力がありますが、やはり実物が発見されなければ仮説にすぎません。
掲載日時 2009 年 12 月 05 日 - PM 06 : 13
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