50 せっかち
(9月、10月と展覧会が続いたので、ブログをフリーズさせていました。再開です。)
ノロマのあとはせっかちということになりましょう。かくいう私も江戸っ子のせっかちで、レストランでメニューを見たとたんに即断即決しないと気色が悪い、という欠点を有しております。もちろん早トチリは日常茶飯事で、早トチってドジを踏む人に対しては極めて寛大な心を持っております。はい。
せっかちが筆をゆっくり運ぶには、どうすればよいでしょうか。筆を軽く持つことをお勧めします。指の先で軽く持ち、急ぐと紙に足を取られて筆がひっくり返ってしまうくらいがよろしい。また、筆画のおわりに筆を持ち上げた瞬間、次の線に心が向かってしまうので手本を見ないクセがつきます。ですから収筆を高く上げ、眼をすばやく手本に、自分の書いた線に、と往復させ(これは得意わざでしょう)、おもむろに次の画に移る、という稽古をくりかえします。
せっかちにも長所があります。決断が早いということは、自分の書いた線にあまりこだわらないということです。従って反省も早く、書き直すことに躊躇はありません。これはなかなか得がたい資質です。人の倍書き直せばさすがにうまくなります。
せっかちの人は字形への直感がすばやく働きますから、目習いをたっぷりなさってください。目習い七、に手習い三、くらいでよいでしょう。せっかくせっかちに生まれついたのですから、これを逆手にとるべきです。私は根はせっかちですが、今はじれったくなるほどゆっくり書いています。
掲載日時 2009 年 11 月 01 日 - PM 07 : 04
