75 文字カット
このコラムの73からカットを入れています。一般的にカットといえば「絵」となりますが、私は「文字カット」というのもあっていいのではないか、と思っています。
右の例はある本に私が書いた文字カットの1ページです。全部で30コマほどあり、これは篆書で「街」と書いています。(字形は路の四つ辻の中央に土が二つ積み上げられています。土壇でしょう。)俳句の本で、「ジングルベル早いリズムで暮れてゆく街(住宅顕信)」という句が前ページにあります。篆書や隷書をアレンジすることで、絵とはまた違った雰囲気を出そうという試みです。
最近ではパソコンに取り込んで画像操作すると「反転」させたり、模様を貼り付けたりできますから、ただ筆で書いたものでも、このような単純な操作で、カットらしくなります。
以前ある眼鏡会社の広告のために、「目」「見」などの形のある篆書字をたくさん書いてほしい、という依頼があって、「観、看、視、覚、覗、親、相、眉、眼、眸、睡」などなど書いたことがヒントになりました。眼鏡会社が「目」という象形文字に着目したのが斬新です。そのパンフレットは私の手もとにあるはずですが、今見当たらないのでお見せできないのが残念です。しかしこのときは「書き文字」だけで、画像操作はしなかったように記憶しています。
本の内容によっては、関連する一字を篆書でカットにするのもシャレています。ただし、篆書でも読める字形を選ぶほうがよいでしょう。
掲載日時 2010 年 08 月 05 日 - PM 02 : 08
