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ゴマークの花椿デザインは社長・福原信三が大正5年(1916)に作成しました。このオリジナルはその後四回の改訂をへて現在に至っています。(下図)雪岱の入社前ですから改訂には雪岱も関わっていたはずです。
 文字デザインが会社を揚げての一大事業となった稀有な例です。それも小村雪岱を起用した社長の炯眼に端を発しています。
 雪岱はこののち舞台装置、いわゆる「かきわり」の仕事にも進出し、守田勘彌の「忠直卿行状記」の舞台を皮切りに(大正13)、1916(大正15、昭和元)に歌舞伎座四回、帝劇4回、以下毎年歌舞伎座13回、21回、15回、19回、20回、19回、19回、23回、18回、17回、18回、26回、死の昭和15年の10回まで、驚異的な量をこなしています。その間、挿画の仕事もきっちりと請け負い「おせん」「お傳地獄」「忠臣蔵」などの名作を送り出しています。どれも時間制限に追われるものばかり。明らかに働きすぎです。過労により脳溢血で世を去りました。54歳。
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掲載日時 2021 年 07 月 23 日 - 午後 12 : 00

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