58 筆の腰
前回、「起筆に腰を入れる」と言いましたが、筆を持ったことのない人にはわかりにくい表現なので、いわゆる市販の教本に出ている図を示しておくことにします。


これは小野鵞堂先生の「三体千字文」(秀峰社)に出ている解説です。図のように筆の穂をS字にするのがミソです。こうすればS字の下の彎曲部がショックアブソーバーとなって、安定した線が引けるというわけです。ただ単に筆を「紙に押し付ける」のだと早合点しないように。
この他にも図示している本がありますから、これ以上の説明は不要ですが、このS字カーブをつくるには、まず(2)図のように筆を下ろして、次に筆管(軸)を垂直に立てたまま、グイと穂先の方へずらせるのです。これを私は「腰を入れる」と言っています。
掲載日時 2010 年 02 月 25 日 - PM 05 : 55
