24 木の文化(1)木のよさを見直そう - 書道コラム

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24 木の文化(1)木のよさを見直そう

 長野県松本市での二回目の個展を終えて帰京いたしました。案の定寒かったです。画廊に向かう道すがら、目についた書刻看板を写してきましたので、「広場ニュース」にまとめておきました。興味のあるかたはご覧ください。

 今回もいろいろなかたとお話ができ、私にとってはなかなか有意義な一週間でした。「古道をたずねる会」の事務局長さんの民俗学の話など、この地で聞くリアリティがあって、「歩く」という営みの大切さを知りました。また、前・松本市長さんが画廊にお立ち寄りになり、今や国際的な音楽会となった「斉藤記念フェスティバル」の立ち上げの話などうかがい、文化を「発信する」ことこそ、地域の発展のために欠かせないことだなと感じ入りました。

 私の仕事は木材に書を刻することを主としています。もちろん書くことを踏まえての表現形式ですが、それには「木を愛する」日本人の伝統的な感性が底辺に横たわっているように思えてなりません。面白い木目があると、不思議と気持ちが安らぎます。これは私だけのものではなく、多くの日本人のDNAに組み込まれている性癖ではないでしょうか。

 林業が青息吐息、製材業がアップアップ、松本家具もなりをひそめ、木造住宅が取り壊されている咋今です。木曽という日本有数の材木産地をひかえ、木の文化(家、家具、建具、調度、食器、看板にいたるまで)の華やかな中心地が松本にあったと想像します。しかもその木造建築の極致である松本城があります。日本一の何よりのシンボルが、デンとおわしましているではありませんか。

 木のよさを見直そうよ、という運動を世界に向けて発信するなら、これほど条件の整ったところは他にありますまい。私は「よそ者」ですから、内情はともかく、どうしてこのメリットを最大限に利用しないのか不思議でたまりません。音楽フェスティバルを成功に導いた土地柄です。ノウハウはきっとあるはずです。

掲載日時 2009 年 02 月 21 日 - PM 04 : 32

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