76 わたの原 - 手本・百人一首

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76 わたの原

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76 わたの原 こぎいでてみれば ひさかたの
   雲居にまがふ 沖つ白波 (法性寺入道前関白太政大臣 藤原忠通)


【現代語訳】
 大海原に舟を漕ぎだしてみれば、はるけき空の雲かと見まがうような沖に立つ白波だよ。

【文字表記の注】
 「わた」の意味は「海」。「わたつみ」という語もあります。朝鮮語のpataと同源とされています。「わだ」と濁るのは後世のことです。
 この歌のスケールの大きさは、さすが摂関家の大頭目ならではだ、と感心しますが、天下泰平のように見える空のもと、何やら白波が立っているらしく、雲居(天皇家)のあたりに政争の気配がありそうです。興味のある方は「保元の乱」の前後をお確かめください。
 作者は「ふぢはらのただみち」。 肩書きが長く、隠居した通称が「法性寺入道(ほっせうじにうだう)」。摂政、関白(くわんぱく)、太政大臣(だいじゃうだいじん)を歴任。書道の「法性寺流」の開祖でもあります。

掲載日時 2009 年 11 月 07 日 - PM 05 : 54

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