72 音にきく - 手本・百人一首

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72 音にきく

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72 音にきく たかしの浜の あだ波は
   かけじや袖の ぬれもこそすれ (祐子内親王家紀伊)


【現代語訳】
 その高名が音にきこえている高師の浜に打ち寄せる波。音にきこえている恋のやり手であるあなたの秋波も、きっと「あだ波」でしょうね。私の袖にはかけますまいよ。濡れてしまいますもの。涙の袖になるなんて願い下げだわ。

【文字表記の注】
 「たかしの浜」は地名(大阪府高石市)ですから、漢字で「高師」でも高の字が入りますからよいかと思います。浜は略字で正しくは「濱」。
 行を下げつつ、四句目でちょっと戻してまた下げる、という流れにしています。五句目を上げれば全体がV字形になって70番の歌と同じかたちになります。思案のしどころです。
 作者は「いうし ないしんわうけの きい」。内親王家の侍女。言い寄る公達をあっさりかわした歌の腕はなかなかのものです。

掲載日時 2009 年 11 月 06 日 - PM 04 : 17

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