41 恋すてふ

41 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
ひと知れずこそ 思ひそめしか (壬生忠見)
【現代語訳】
あの人に恋しているのよ、と私の名が早々と取りざたされてしまった。せっかく誰にもわからないように思い初めたのに。
【文字表記の注】
「すてふ」は「すといふ」が詰まったので、字あまりになるのを避けて積極的にこの短縮形を用いるようです。2の「衣ほすてふ」もそれです。
「思ひそめし」は「初めし」で恋愛の極めて初期の段階の微妙な心理状態を暗示しています。でも、そのかすかな心も見抜かれてしまったのですね。「わが名は」などという言い方にちょっと得意げなひびきがあります。
作者は「みぶのただみ」。
掲載日時 2009 年 07 月 25 日 - 午後 02 : 07
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