33 ひさかたの

33 ひさかたの ひかりのどけき 春の日に
しづ心なく 花のちるらむ (紀 友則)
【現代語訳】
はるけき空から降りそそぐ日の光ものどやかな春の日に、静かな心でいればよいものを、桜の花はどうしておちつかずに、あたふたと散ってしまうのだろう。
【文字表記の注】
「久方の」は空にかかる枕詞。空間的な広がりをイメージさせます。天空のイメージから陽、光につながるのは自然な流れです。
「しづ心」は「しづごころ」です。最後の「らむ」に「どうして・・・なの?」の気持ちがこめられています。
「花」という字はいろいろな崩しかたがあります。この形もよく古典には使われます。
作者は「きのとものり」。
掲載日時 2009 年 07 月 16 日 - 午後 05 : 19
