30 有明の

30 有明の つれなく見えし わかれより
あかつきばかり うきものはなし (壬生忠岑)
【現代語訳】
有明の月は、帰らねばならない時を示すから、つれなく見えるのが常であるが、あなたにつれなくされて別れてからというもの、暁ほどいやなものはないと思うようになった。
【文字表記の注】
「有明」は21「有明の月を待ちいでつるかな」にもありましたね。「明」の草書体を覚えましたか。
「あかつき」は「暁」と漢字では一字に短縮されます。かっこうのいい字なので漢字もよく使われます。
ところが「憂」は書きにくい字です。書き手としては「イヤな字だなあ」と思いつつ「憂きものはなし」と書くところによさがありまして、上のようになりました。ちょっとマゾ気味です。
作者は「みぶのただみね」
掲載日時 2009 年 07 月 10 日 - 午後 09 : 58
- 前の記事:29 心あてに
- 次の記事:ここでひとやすみ(3)
