16 たちわかれ

16 たちわかれ いなばの山の 峯におふる
まつとしきかば いま帰りこむ (中納言 在原行平)
【現代語訳】
さあ、お別れのときが来ました。これから私が赴く因幡(いなば)の国には、稲葉山の峰にはえている「そなれの松」が有名です。その名のように、あなたが待つと聞けば、すぐに帰ってまいりますとも。
【文字表記の注】
「いなばのやま」は「因幡の国の稲葉山」とゴロがダブっているところが面白く、「往なば」(往くとすれば)との掛詞にもなっています。
「松」は「待つ」に通ずるので漢字にはできません。
作者は「ちうなごん ありはらのゆきひら」。業平の兄。冠位は兄より上でした。
掲載日時 2009 年 07 月 02 日 - 午後 05 : 52
